とろめあのぺぇじ!

 

あらすじ

スポーツに勉強にと、全国でも歴史を誇る「九州国際学院」
世界各国から人が集まるこの学校は、全国的に見ても紛れも無い進学校だった。
右見て左見て間違いなく「優秀」な人材が集まるこの学校において
高い運動能力もなければそこまで頭が良いわけでは無い。
高い学習能力もなければそこまで顔が良いわけでも無い。
けれども、九州国際学院でも最高ランクと言われる「Aクラス」に所属する少年が居た。
特別スポーツ科2年A組
「新速 靖夫」は他と比べてちょいとばかり特殊だった。
けれども彼は案外毎日を平々凡々と過ごして居た。
だが、突如現れた転校生の襲来や、眠気の為、やむを得ずとった仮眠により思いがけず授業をサボってしまった事等により、その安穏の日々は唐突に失われてしまった。

「新速クン、君、『課題』決定ね」

課題————それはある意味「おちこぼれ」に突き付けられる最終警告だった。
「課題」を「ちゃんと提出しなければ」教師からの信頼を失い、運が悪ければたちまち「特待を破棄」される事も十分に有り得た。
つまり課題とは、特待「不適合者」に向けられる最終救済措置だった。
唐突な言葉に落ち込みを隠せない「新速 靖夫(あらや やすお)」。
けれども、なんだかんだでプラス思考な彼は大して気にもせずに教師からの返答を待った。
そして夜。
彼のパソコンに来た課題の内容は————

『————幼馴染を助ける』
『これが君の課題だよ』

靖夫にとって幼馴染と言えば
「特別進学科Aクラス」に所属する女子。
「記名 円(しるしな まどか)」————唯一人だった。
靖夫は早速、彼女に何を助けて欲しいか問いただすものの、彼女は断固として口を割らなかった。
けれども、様々な画策(脅迫)により、なんとか現在の目的を問いただす事に成功した。
————彼女が目指しているもの
それは……

「7月に行われる3S(学内新聞大会)で見事1位の座を勝ち獲る事です!」

僅かに希望を秘めたブービー賞(一番下から二番目)の新聞人気を誇る彼女の言葉は、靖夫の顔を歪に歪めさせた。

つまりーーーーーーーーーーー

だらけてたら!

帰宅部が!

人気のない新聞の人気をあげなくちゃいけなくなった話!

 

 

 

 

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